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デリケートゾーンの黒ずみを解消する皮膚科や美容外科での治療法!

VIOのケア
この記事のライター
【医師:成田亜希子】
医学部卒業後、内科医として現在も多くの患者の診療にあたっている。
内科の範疇に留まらず、皮膚のトラブルに関しても子供からお年寄りまで様々な症例の診療経験有り。

女性のデリケートゾーンの黒ずみに関する悩みは、深く深刻なもの。
できれば自己流ではなく、専門の医院で安全で確実に解消していきたいですよね。

ただし皮膚科や美容皮膚科もさまざまで、一歩選択を間違えてしまうと取り返しのつかない事態になることもあります。

この記事では、皮膚科や美容皮膚科で行われる代表的な4つの治療法を取り上げました。
それぞれのメリットやデメリット、治療を受ける際の注意点や費用など、あらゆる角度から詳細に解説しています。

勇気のある一歩を踏み出す前に、ここで必要な情報を事前に整理して、安心して治療を受けて下さいね。

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 美白クリーム

デリケートゾーンの黒ずみはメラニンの沈着によって生じます。
人の皮膚はいくつかの層になっており、一番深いところは基底層と呼ばれています。

この基底層にはメラノサイトという細胞があって、何らかの刺激が加わるとメラニンという色素を生成し、ゆっくりと基底層から染み出して最終的に皮膚の表面に沈着します。

デリケートゾーンは常に下着や洋服との摩擦が生じており、剃刀などのムダ毛処理によって強い力が加わります。
これが刺激となってメラノサイトが活性化され、他の部分より多くのメラニンが生成されることで、黒ずみの原因となる色素沈着が生じるのです。

世の中には多くの美白クリームがありますが、デリケートゾーンの黒ずみには色素沈着を予防する効果があるものよりも、すでに沈着したメラニンを薄くする効果がある成分を選ぶとよいでしょう。

具体的には、皮膚の漂白剤と呼ばれるハイドロキノンビタミンC誘導体などの成分です。

美白クリームのメリット

ハイドロキノンは写真現像の還元剤として使用されていた物質で、非常に強い還元作用があります。
ですから、すでに沈着したメラニンを還元して薄くする効果があります。

その美白効果は他の美白成分の100倍と言われており、優れた成果を期待できるでしょう。
また、メラノサイトの活性も抑制する効果があり、新たなメラニンの生成を抑えてくれる効果もあります。

ビタミンC誘導体にもメラニンの還元作用があり、既に沈着してしまったメラニンを薄くする効果が期待できます。
また、肌への刺激が少ないため、デリケートゾーンにも安心して使用することができます。

美白クリームのデメリット

ハイドロキノンは優れた効果を持つ一方で、非常に刺激性の高い成分です。
特にデリケートゾーンは体の中で最も皮膚が薄い部分であり、刺激に対して非常に敏感です。
炎症による痛みや炎症を繰り返すことでさらなる色素沈着が生じることもあります。

また、ハイドロキノンにはメラノサイト自体を死滅させる効果がありますので、その部分に白斑と言って白く色が抜けたような斑点ができてしまうことがあります。
一か所に長く使用するのは控えましょう。

ビタミンC誘導体は肌を乾燥させる副作用があります。
デリケートゾーンには粘膜があり、乾燥した状態が続くと細菌感染や痛みの原因になります。

美白クリームを処方してもらえる病院と費用

デリケートゾーン専用の美白クリームは市販されていますが、より効果が高いものは皮膚科や美容外科で処方してもらうとよいでしょう。
特にハイドロキノンは2%以上の濃度のものは医師の処方がないと購入できません。
また、敏感なデリケートゾーンへの使用ですから、医師と相談しながら副作用に注意して使用した方が安全でしょう。

皮膚科や美容外科などで処方されるハイドロキノンやビタミンC誘導体は、クリニックによっても異なりますが診察料などを含めて20,000円~50,000円程度です。
美白の効果が得られるまでの時間は人それぞれですが、副作用の予防のために半年を目途に治療を中止することが多いです。

美白クリームを処方してもらう病院を選ぶ際の注意点

副作用の予防をしてくれるか

ハイドロキノンやビタミンC誘導体には副作用があります。

しかし、適切な保湿剤などを併用することで副作用は大幅に予防することができます。

美白クリームだけでなく、副作用を防ぐための治療を行ってくれるかを確認しましょう。

長期間処方しないこと

長期にわたって漫然と美白クリームを処方するのではなく、きちんと肌の状態を診ながら治療を進めるクリニックがお勧めです。

中には、高いクリームだけを処方してその後のフォローは何もなし、ということもありますので注意しましょう。

ケミカルピーリング

ケミカルピーリングとは、フルーツ酸をはじめとした酸性の薬液を皮膚に塗り、古くなった角質を溶かして除去する治療方法です。

皮膚の表層には角質と呼ばれる水分を蓄えた層がありますが、約28日の周期で新しい角質に生まれ変わります。
黒ずみの原因であるメラニン沈着は角質にできることが多いです。
ですから、ピーリングによってメラニンが沈着した角質がきれいに除去され、新しい角質が形成されることで黒ずみが薄くなるのです。

ケミカルピーリングのメリット

ケミカルピーリングは黒ずみを改善するだけでなく、肌の再生力がアップし皮膚のターンオーバーを整える効果があります。

これによって皮膚の新陳代謝が促進され、既にできてしまった黒ずみだけでなく、黒ずみを予防する効果も期待できます。

ケミカルピーリングのデメリット

ケミカルピーリングは、沈着したメラニンに直接働きかけます。
高い効果が期待できますが、施術後は角質層が失われた状態ですから、

  • 紫外線
  • 乾燥
  • 摩擦による刺激

これらに非常に敏感になり、炎症を起こしやすくなります。

また、皮膚のバリア機能の一部が失われた状態ですから、乾燥予防や摩擦防止を適切に行わないと、さらなる色素沈着を生じてしまうこともあります。

ケミカルピーリングを受けられる病院と費用

ケミカルピーリングは、主として皮膚科や美容外科で行うことが多いです。

多くのクリニックでは2週間に一度程度の頻度で行い、5~10回の治療を要します。
費用は1回で10000円~20000円のところが多いです。

ケミカルピーリングを受ける病院を選ぶ際の注意点

カウンセリングは丁寧か

ケミカルピーリングで使用する酸は症状によって濃度を選ぶことができ、一般的には高濃度の方が高い効果が期待できます。

しかし、濃度が高いほど皮膚への刺激も強くなります。
適切な濃度を選ぶには、経験豊富な医師が一人一人の黒ずみの状態を診て行うことが必要です。

ですから、ケミカルピーリングを行うときは単に施術するだけでなく、丁寧にカウンセリングを行うところがお勧めです。

必要以上に行わない

デリケートゾーンは刺激に弱い部分です。
必要以上の治療を続けるのは、肌への負担を増して思わぬ副作用が生じることがありますから注意しましょう。

十分な効果が得られた後にも、治療を続けようとするクリニックは避けた方がよいでしょう。

レーザー治療

皮膚の表層から基底層に至る部分にレーザーを浸透させ、生成されたメラニンを分解させる治療です。
分解されたメラニンは、ターンオーバーと共に皮膚から排出され、色素沈着を生じることはありません。

一度だけでは効果は実感できず、複数回のターンオーバー周期を繰り返すことで黒ずみは解消されていきます。
治療の際には麻薬クリームを塗って行うので痛みを感じることはありません。

レーザー治療のメリット

デリケートゾーンに使用されるレーザーは、インティマレーザーという安全性が非常に高く刺激の少ないものですから、デリケートゾーンに余計な負担をかけずに治療をすることができます。

また、物理的にメラニンを破壊するので高い効果が期待できるでしょう。

レーザー治療のデメリット

施術中は痛みを感じることはありませんが、治療後には長い人では5日ほど痛みを感じる人もいます。
また、レーザーの刺激に対して敏感な肌の人ではレーザーの刺激自体がメラノサイトを活性化させ、メラニン生成を促進してしまうことがあります。

さらに、レーザー治療には黒ずみの予防効果はありませんから、すでにできてしまった黒ずみは解消できても、同じような生活を続けていれば再び黒ずみができてしまうことになります。

レーザー治療を受けられる病院と費用

特殊なレーザーが必要になるので、実施できるクリニックは限られます。
皮膚科よりも美容外科の方が行っているところが多いです。

費用は1回のレーザー照射で10,000円~20,000円のところが多く、治療終了までには100,000円ほどかかります。

レーザー治療を受ける病院を選ぶ際の注意点

費用

レーザー治療は、一回にかかる費用や通院回数が多い治療です。
ですから当然費用も高くなり、施術を希望する際には事前に合計でどれくらいの費用がかかるのかを調べておいた方がよいでしょう。

施術後の痛みに対するフォローがあるか

レーザー治療後は痛みを伴います。
冷却することで痛みは軽くなりますが、デリケートゾーンは冷やすことが難しいでしょう。
ですから、乾燥を防いで柔らかい下着を着用するなどの対策を行うことが大切です。

また、痛み止めの塗り薬が出されることが多いですが、このような副作用に対するフォローをきちんと行っているクリニックをお勧めします。

手術

デリケートゾーンの黒ずみは肥大化した小陰唇や大陰唇、陰核などが下着や衣類との摩擦が刺激となって生じることが多いです。
これらのデリケートゾーンの構造は、初潮を迎えて女性ホルモンが活発に分泌されるようになると大きくなり、人によっては大きく肥大化して黒ずみの原因となってしまいます。

手術では、黒ずみの原因となる肥大化した構想を取り除きます。
これによって既にできた黒ずみが除去され、新たな黒ずみ予防にもつながるのです。

手術のメリット

黒ずみを完全に解消することができます。

また、黒ずみと同時に悩んでいる人が多いデリケートゾーン構造をきれいに修復することができます。
性行為に大きなストレスを抱えていた人にとっては、とてもよい治療法であるといえます。

手術のデメリット

体にメスを入れる治療ですから、当然術後の感染症や手術での修復の失敗など大きなリスクがあります。
術後に痛みや腫れがひどく、歩行や排尿が困難になることもあります。

また、小陰唇や大陰唇だけ切除しても、他の部位にできた黒ずみは解決できません。

手術を受けられる病院と費用

手術は美容外科や形成外科などで行います。
日帰りで行うことができますが、費用は20万円~40万円程度と幅があります。

また、術後にも数回通院する必要があり、そのための受診料もかかるでしょう。
さらに、感染症などの合併症が生じて治療が必要になった場合には、費用が余分にかかることになります。

手術を受ける病院を選ぶ際の注意点

経験豊富かどうか

体にメスを入れる治療ですから、多くの経験を積んだ技術の確かなクリニックで治療を受けたいものです。

治療する前には必ずカウンセリングがありますから、自分と同じような状況の手術をどれくらい行っているのか聞いてみるのもよいでしょう。

トラブル発生時の連携

黒ずみを取る手術は局所麻酔で行いますから、非常に安全ではあります。
しかし、中には麻酔にアレルギーを起こす人や出血が止まらなくなる人もいます。

術後にひどい感染症を起こす人もいるでしょう。
このようなトラブルが起きた時には、美容外科だけでは対応できないことがあります。

総合病院ならすぐに然るべき診療科の医師に応援を頼めばよいですが、美容外科の多くは単独で治療を行っています。
ですから、トラブル発生時に受け入れ可能な医療機関と連携が取れていることが重要です。

まとめ

諦めていたデリケートゾーンの黒ずみ。
解決できないと思いがちな皮膚の悩みですが、実は多くの治療法があることがわかりましたね。

自分に合った治療法を選んで、トラブルのない美しいデリケートゾーンを手に入れましょう。

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「あたらしい皮膚科学 第三版 中山書店」
「美容皮膚科ガイドブック 中外医学社」
「美容医療超実践講座 全日本病院出版会」
「レーザー治療スタンダード 羊土社」

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