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首の黒ずみの6つの原因と解消法・予防法!皮膚科で治すには?

脇・首・ヒップのケア
この記事のライター
【医師:成田亜希子】
医学部卒業後、内科医として現在も多くの患者の診療にあたっている。
内科の範疇に留まらず、皮膚のトラブルに関しても子供からお年寄りまで様々な症例の診療経験有り。

首の黒ずみは、女性にとって我慢できない悩みのひとつです。
首元が汚く見えてしまっては、折角のメイクも台無しです。

その対策には、原因、解消法、そして予防法まで、しっかりと理解することが大事です。
更には、皮膚科で行う治療法まで徹底網羅したこの記事は、あなたの悩みに答えられるでしょう。

首が黒ずむ原因

顔は肌の中でも特に黒ずみが目立つ部分であり、多くの人は顔の黒ずみに対して何らかのケアを行っているでしょうが、顔のすぐ下にある首は黒ずみに対するケアを怠りがちな部分です。

しかし、首は顔の皮膚と同じく紫外線などのダメージを受けやすく、黒ずみやすい部分です。
首の黒ずみは顔の印象も暗くするため、実はきちんとケアを行わなければならない部分でもあります。

では、首が黒ずむ原因にはどのようなものがあるのでしょうか。
詳しく見てみましょう。

紫外線のダメージ

私たちの皮膚は、4つの層状構造をしています。
一番表面には角質層という水分を多く蓄えた層があり、皮膚を様々な刺激から守るバリアの役目を果たしています。

一方、皮膚の一番奥底には基底層と呼ばれる層があり、メラノサイトという紫外線や摩擦などの刺激でメラニン色素を産生する細胞があります。

メラノサイトで産生されたメラニン色素は時間が経つにつれ、表層まで染み出て、やがて色素沈着を起こします。
こうしてできた色素沈着を私たちは「シミ」と呼んでいますが、シミはさらなる紫外線などの刺激によって酸化し、更に濃くなる性質があります。

首は非常に紫外線を浴びやすい部位です。
ですから、衣類で隠れている他の部位よりもメラノサイトが活性化しており、シミが非常にできやすいのです。

摩擦が多い

首は衣類やシワによる摩擦が多い部分です。

メラノサイトは一般的に、紫外線の刺激によって活性化すると考えられていますが、実は摩擦によっても活性化するのです。
ですから摩擦の多い首は、紫外線ダメージの受けやすさと相まって、メラノサイトが非常に強く活性化している部位だといえます。

また、首は皮膚が薄く、伸び縮みしやすいように伸縮性に優れています。
このため、首にはシワができやすく、シワの溝となった上下の皮膚同士が常に擦れて、線状の色素沈着を生じることもあります。

乾燥しやすい

首は顔の皮膚同様、乾燥しやすいという弱点があります。

皮膚は乾燥すると表層の角質層から水分が奪われた状態となって、皮膚のバリア機能が正常に働かなくなります。
その結果、紫外線や摩擦の刺激を受けやすく、黒ずみの原因となるメラニン色素の産生が高まってしまうのです。

また、皮膚にはターンオーバーという働きがあり、約28日周期で基底層にできた細胞が変性しながら角質層まで上がってきて、やがて垢として排出される仕組みです。
ターンオーバーのお陰で私たちの肌は常に新しく新鮮な細胞を持つ肌を保てるのです。

乾燥状態の肌は、このターンオーバーが乱れやすく、角質層の機能は低下します。
それによってさらなる乾燥が生じ、紫外線や摩擦などの刺激に敏感になることと相まって、色素沈着が起こりやすくなるので注意が必要です。

汚れやすい

首はシワができやすい上に、汗や皮脂が溜まりやすい部位ですから、毛穴汚れもできやすく、シワが濃く見えてしまうことがあります。

血行が悪い

首や肩の筋肉はコリやすく、血行が悪いですから、実際には黒ずんでいなくても全体的に暗く濃い印象を与えてしまいます。

黒色表皮肥厚症

肥満や糖尿病の人に合併しやすい病気で、角質層の細胞が過度に増殖してしまい、黒っぽい色素沈着と角化症が生じるものです。
脇や首、デリケートゾーンにできやすく、特に首は広い範囲が黒く、ゴワゴワした分厚い皮膚になるため、ビジュアル的なダメージを受けやすくなります。

黒色表皮肥厚症はその他にも胃がんなどの悪性腫瘍に合併することがあり、特に高齢者の黒色表皮肥厚症は悪性腫瘍を念頭に置いて精密検査が必要です。

首の黒ずみ解消法

首の黒ずみは顔全体の印象を底から暗くしてしまうものです。
ですから、顔の黒ずみ対策同様にきちんとケアしなければならない部位なのです。

では今現在、首に黒ずみができてしまっている場合、どのようなセルフケアを行えばよいのでしょうか。

美白化粧品を使う

顔に対する美白化粧品は数えきれない種類のものが販売されています。

成人女性であれば、誰でも一つは美白化粧品を持っているのではないでしょうか。
これらの化粧品は顔につかう習慣はあっても、首にまで使っている人は少ないでしょう。

しかし、首も顔と同じく紫外線ダメージを受けやすく、摩擦による刺激も多い部位です。
むしろ顔以上に丁寧にケアする必要があるのです。
ですから、顔に美白化粧品を使用したときには、首までしっかりケアをするとよいでしょう。

特に、ハイドロキノンやビタミンC誘導体などの、既にできてしまったシミを薄くする効果のある美白化粧品がおススメです。

毛穴汚れの洗浄

首は汗や皮脂が溜まりやすく、毛穴に汚れが詰まりやすい部位です。
しっかりと洗浄するようにしましょう。

また、顎下までファンデーションを塗っている人は、しっかりとメイクを落とすためにも線状だけでなく、クレンジングを行ってオフするとよいでしょう。

血行をよくする

首から肩にかけた筋肉はコリやすく、血行が悪くなりがちです。
普段から姿勢に気を付け、首や肩のコリを予防し、適度な運動で血行を改善しましょう。

特に最近の成人女性は、スマホのやりすぎでストレートネックになっている人が多いと言われています。
どんな場面でも正しい姿勢を心がけるようにして下さい。

首の黒ずみの皮膚科や美容皮膚科での治療法

首の黒ずみ解消法はたくさんありますが、どれも効果を実感するには数か月単位の時間がかかり、続けていても際立った効果が得られないこともあります。
ですから、確実に短時間で効果が得られるのは皮膚科や美容皮膚科での医療の力を借りたケアです。

ここでは、具体的にどのような治療法があるのかを見てみましょう。

ハイドロキノン

ハイドロキノンは「肌の漂白剤」と呼ばれる美白化粧品です。
現在、日本では0.2%未満の低濃度のハイドロキノンなら市販の美白化粧品として購入することができます。
しかし、高濃度のハイドロキノンの方が美白効果は高く、高濃度のものを入手するには医師から処方を受けるしかありません。

ハイドロキノンの効果は個人差もありますが、三か月ほどで実感できるでしょう。
しかし、炎症などの副作用も生じやすく、慎重に使用しなければならない薬でもあるのです。
経験が豊富なクリニックでの治療をおススメします。

ケミカルピーリング

ピーリングは酸性の薬液を皮膚に塗って角質層の排出を促すものです。
古い角質や毛穴汚れが排出されますから、白く肌のきめ細やかさなどを取り戻すことができます。

また、ターンオーバーを整え、肌の奥底にあるシミ予備軍のメラニン色素の排出を促し、乾燥も防ぐ効果も期待できます。

しかし、ピーリングの後は角質層が排出され、皮膚のバリア機能は著しく低下しますので、紫外線や摩擦対策はきちんと行いましょう。

レーザー治療

シミなどの色素沈着に直接レーザーをあて、分解する治療です。
ターンオーバーで角質層が入れ替わるのと同時に分解されたメラニン色素を体外へ排出する効果があります。

特に皮膚の深い層に沈着したシミは美白化粧品が行き届かず、レーザーでないと取り除くことができません。

しかしレーザーの種類によっては、刺激が強すぎて赤く炎症を起こすことがありますので注意しましょう。

黒色表皮肥厚症の治療

黒色表皮肥厚症の治療で最も大切なことは糖尿病や肥満など、元の原因となる病気を治療することです。
しかし、それらの治療を行ったからといってすぐに黒ずみが改善するわけではありません。

角化症はひどくなると、炎症や少しの刺激で出血するような状態となります。
このような症状がある場合には、ワセリンや尿素、ビタミンAの軟膏で治療することがあります。

普段からできる首の黒ずみ予防法

黒ずみ改善のために皮膚科や美容皮膚科などで医療の力を借りるのは、高く満足のいく効果を得ることができるでしょう。
しかし、せっかく治療を行っても、日常のセルフケアを怠っていては、黒ずみはすぐに復活してしまうものです。

ここでは、普段から行える首の黒ずみ予防法をご紹介します。

紫外線予防

首の黒ずみ予防で最も大切なのは、紫外線対策です。

首は思いの外、紫外線にさらされる部分であり、帽子や衣類で紫外線予防をしにくい部分でもあります。
外出のときには首にもしっかりと日焼け止めを塗るようにしましょう。

摩擦予防

首は衣類やアクセサリーの摩擦によって色素沈着が生じやすい部分です。

首元が締め付けられるような衣類や過度な摩擦の加わるアクササリーなどは色素沈着だけでなく、皮膚自体を傷つけることがありますのでなるべく控えた方がよいでしょう。

保湿

首も顔と同様に乾燥しやすい部分ですから、入浴の後にはしっかりと保湿対策を行ってください。

特別なことは必要なく、顔につかっている化粧水をそのまま首に使うことができます。
首も顔の一部と考え、ケアを怠らないことが大切です。

生活習慣の見直し

肥満や糖尿病の人の起こりやすい黒色表皮肥厚症は、肥満や糖尿病を改善し、スキンケアを続けていけば徐々に改善していくものです。

肥満や糖尿病は食生活や運動習慣を改善することで予防することもできます。
特にビタミン類やミネラルを多く含む食事を心がけましょう。

また、肌のターンオーバーを促すのに重要な栄養源はたんぱく質です。
鳥の胸肉やささみなどは低カロリーでありながら、たんぱく質が豊富で健康的な肌作りの強い味方になるでしょう。

まとめ

首は人目につきやすい部分であり、顔の印象を大きく変えることがありますが、皮膚が薄く、紫外線などの刺激に晒されることで黒ずみが生じやすい部分です。
首の黒ずみが目立つと不健康でくすんだ印象を与えることでしょう。

首はしっかりと黒ずみ対策を行わなければならない部位です。
顔だけでなく、もう少し下の首の部分まで丁寧なお手入れを心がけましょう。

美しい首はあなたをさらにあか抜けた印象へ導いてくれるはずです。

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